2021/10/29 益子参考館風景遠足(1)を開催しました。
「風景社セッション2021」に続く、風景社の自主事業として、濱田庄司が遺した私設美術館である濱田庄司記念益子参考館の敷地内を、案内人・廣瀬俊介とともに「手仕事の場の工学」を読み解きながら歩く「益子参考館風景遠足」を催しました。
作成したフライヤーに掲載した企画趣意をここでも紹介します。
「風景遠足」は、土祭2015「益子の風土・風景を読み解くプロジェクト」の一環としてはじめた、地理学・景観生態学研究者、ランドスケープデザイナーである案内人が、風景がなぜ今そう見えるかについて理由や解釈をお話ししながら、各回の主題に沿った場所を案内する企画です。今回は、それを益子参考館で行います。
主題とした「手仕事の場の工学」は、濱田晋作氏が父・濱田庄司について語った、東京高等工業学校入学以来「自然が教えてくれたということではなくて、釉薬をつくったり、粘土の使用方法を考えたり、自分たちで研究していた」との言葉 (「土祭2015基礎資料 04 道祖土地区」41-43頁) を手がかりにしています。
参考館周辺や館内の土地の大らかなつくりの理由と価値、自生した植物と人の手で持ち込まれた植物がつくる「植物社会」のこと、茅葺き屋根に降った雨水の流れ方、登り窯に適した立地や防火に役立つ常緑広葉樹 の垣根、一帯の地質・地形や建物に用いられる凝灰岩のでき方や特徴、地域の自然物を燃料や釉薬に用いることの環境負荷の少なさや循環的意義などについて、自然も豊かな参考館の敷地内を一緒に歩きながら、お話ししたいと思います。 (案内人: 廣瀬俊介)
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当日は、午前の部、午後の部ともに定員10名の方のご参加いただきました。皆さん、熱心に説明を聞いて、メモをとられたり、感想などを語り合ったりしながら、気持ち良い秋晴れのもと館内を歩きました。案内人の廣瀬が解説を行った20箇所を、当日みなさまにお配りした地図資料で紹介します。
映像での紹介
20地点での様子を映像で、風景社のvimeoアカウントにアップしています。ご覧ください。集音マイクなど使用しない簡易な撮影ですので、説明は聞き取りにくいかもしれませんが、風景遠足と題した催しの様子をご確認いただけると思います。
https://vimeo.com/662122984
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今後の予定
参考館風景遠足は、今後も年間4回チャリティで開催していく予定です。また、現在、行われている、益子参考館に隣接する濱田窯長屋門の修復のためのクラウドファンディング「濱田庄司とバーナード・リーチの茅葺き長屋門再生と創造」のリターンの1つとして、2022年3月に開催予定です。こちらも、改めて「お知らせ」よりご案内します。
https://readyfor.jp/projects/hamadatsukuba1934?fbclid=IwAR3oYFumQNPrPiWBNYkhmKHzA_AO4qORl_taKKKKJOor73POsdN5rUzYxI4